保健機能食品制度について
1.保健機能食品とは
厚生労働省は、2001年4月1日から健康食品の表示基準を定めた「保健機能食品制度」をスタートさせました。海外のサプリメントでは効果効能をうたっているものも多い反面、日本は薬事法などで規制が強かったのですが、最近の健康志向の高まりから、市場もどんどん拡大され、健康表示制度への規制緩和がなされた結果だといえます。
「保健機能食品制度」では、保健機能食品を、特定保健用食品と栄養機能食品の2つに分類しています。
特定保健用食品は、国の審査や許可が必要で、現在252品目が許可されています。
一方、栄養機能食品は、この4月から新たにできたもので、基準を満たしていれば、審査や許可が必要ありません。これが、いわゆるサプリメントにあたり、錠剤の形をしたものが多いですが、「医薬品」ではなく、「食品」に分類されています。
これまで、サプリメントは効果表示は禁止されていたのを解禁して、栄養機能食品として、表示できるようになったのが、今回の前進といえるでしょう。しかし一般には、サプリメントというと、栄養機能食品だけでなく、栄養補助食品、健康補助食品も広く含まれています。表示をよく見ないと、栄養機能食品と栄養補助食品の区別がつかないのが現状です。
l・・→保 健 機 能 食 品←・・l
医薬品 (医薬部外品を含む) |
特定保健用食品 (個別許可型) |
栄養機能食品 (規格基準型) |
一般食品(いわゆる健康食品を含む) |
特定保健用食品も栄養機能食品も、下記の表にある項目について表示する義務があります。ほぼ同じですが、栄養機能食品は、「厚生労働省による個別審査を受けたものではない」ことを表示しないといけません。
■特定保健用食品と栄養機能食品の表示の違い■
特定保健用食品 | 栄養機能食品 |
1. 保健機能食品(特定保健用食品)である旨 |
1. 保健機能食品(栄養機能食品)である旨 |
2. 栄養成分量、及び熱量 |
2. 栄養成分量、及び熱量 |
3. 1日当たりの摂取目安量 |
3. 1日当たりの摂取目安量 |
4. 摂取方法 |
4. 摂取方法 |
5. 摂取をする上での注意事項 |
5. 摂取をする上での注意事項 |
6. 1日当たりの栄養所要量に対する充足率 (関与成分が栄養所要量の定められた成分である場合) |
6. 1日当たりの栄養所要量に対する充足率 |
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7. 厚生労働省による個別審査を受けたものではない旨 |
※保健機能食品ではない一般の食品については、保健機能食品と紛らわしい名称を用いたり、栄養成分の機能や特定の保健の用途に適する旨の表示をすることが禁止されています。
厚生労働省資料
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