I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。    
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[Pickup News]>No.061  
 


[No.061: 睡眠時無呼吸症候群]


 「いびきがうるさい」「昼間に突然、睡魔に襲われる」という覚えはありませんか?それは、眠っている間に一時的に呼吸が止まる「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。

■睡眠時無呼吸症候群とは

 睡眠時無呼吸症候群とは、一般に、10秒以上の無呼吸や呼吸量の少ない低呼吸が、睡眠1時間につき、5回以上あり、昼間に眠気などの自覚症状を伴うものとされています。

 大きくは3タイプ。のどの部分で空気の通り道である上気道が詰まって、窒息状態になる「閉塞型」、呼吸中枢や神経などの異常で呼吸が止まる「中枢型」、両者の「混合型」があります。最も多いのは「閉塞型」、95%以上を占めます。

 「閉塞型」は、狭くなった上気道を空気が無理に通るため、その9割以上の人が、毎晩いびきをかきます。

■こんな人に多い!

 女性より男性に多く、顔の骨格に比べて、舌が大きかったり、口の奥の軟口蓋(なんこうがい)の部分が厚くなって垂れ下がったりしていると、睡眠時に気道がふさがりやすいのです。

 太っていると、上気道を囲む組織に脂肪がついているため、空気の通り道が狭くなるため、肥満の人にも多く見られます。また、喫煙や飲酒でも影響があり、睡眠薬でもなりやすくなります。

■気づいていない人も意外に多い

 愛知県の藤田保健衛生大学病院の榊原教授らが、人間ドックを受診した男性を調べたところ、3割の人に睡眠時無呼吸症候群が見られました。

 27歳〜75歳までの64人をモニター装置で終夜検査をしたところ、男性41人のうち12人(29%)は、10秒以上の無呼吸状態が1時間あたり5回以上あり、そのうち6人は、20回を超えていました。睡眠時無呼吸症候群のグループは、血圧や中性脂肪が高く、日中の眠気を訴える人も多かったのです。

 また、埼玉県で起きた居眠り運転での人身事故を、浦和市の耳鼻咽喉科の医師が調べたところ、運転者の約3割に睡眠時無呼吸症候群の疑いがあることがわかりました。睡眠時無呼吸症候群だと居眠り運転事故を何回も起こすこともわかっています。

 アメリカでの調査によると、閉塞型の患者は、成人男性の4%、成人女性では2%といわれ、日本でも同様だと推測されています。

■生活習慣病につながる可能性

 睡眠時無呼吸症候群の場合、睡眠中に窒息死することはほとんどありません。
 しかし、生活習慣病につながる可能性が高いといわれています。

 欧米の調査では、閉塞型の患者で、高血圧の人は、健康な人の2倍で、狭心症などの虚血性心疾患は2〜3倍、脳こうそくなどの脳血管疾患は、3〜5倍も多いのです。

 これは、呼吸が止まることで、血液中の酸素が少なかったり、十分に眠れずストレスがたまったり、疲労がとれなかったりして、合併症が起きるのでは、と考えられています。

■治療法

 ひとつは、気道を保つためのマウスピースのようなものを口に入れて眠る治療があります。マウスピースはいくつか形がありますが、気になって眠れなかったり、あご関節が痛んだり、寝ている間にはずれてしまうこともあるようです。慣れれば無呼吸はなくなり、ぐっすり眠れます。

 ほかには、寝るときに、鼻を覆うマスクをつけ、機械で空気を送り込み、上気道がふさがらないようにする「経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)」があります。また、肥大した扁桃などを手術で切り取る方法もあります。

 日本では検査施設が十分ではなく、潜在的な患者がかなりいるのでは、と考えられています。ほうっておくと、他の病気につながる可能性が高いだけに、自覚症状がある人は、医師に相談したほうがいいかもしれません。

気になる人は「睡眠時無呼吸症候群自己チェック」にトライ!

---2001.4.21 (c) 2001 by Mica Okamoto ---

 

Healthトップページ