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 プリメント成分集中講座 「メラトニン」
第1回:人体でのメラトニンの働き

 時差ボケ対策のサプリメントとしてブームになったメラトニン。メラトニンのサプリメントは、日本ではメラトニンを輸入又は製造することは薬事法によって禁じられており、欧州諸国においてもほぼ同じです。メラトニンが薬事法で禁じられている理由のひとつに、人体で生成されるホルモンであることがあげられます。しかし、米国では、「栄養補助食品」として扱われており、アメリカへの旅行の際やネットでは簡単に購入できます。

 今回は、人体のなかでのメラトニンというホルモンについて、取り上げたいと思います。

メラトニンとは

 メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンの一種。アミノ酸の一種のトリプトファンから、神経と神経との情報を中だちする神経伝達物質の1種セロトニンを経て合成されます。動物、植物に存在するメラトニンはすべて全く同じ分子構造です。

メラトニンは夜作られ、朝には消える

 メラトニンの分泌量は、24時間周期で変動しており、目の網膜が光を感じている時(昼間)には分泌量が減少し、感じない時(夜間)には増えます。夕方になると増え始め、夜になるにつれてどんどん分泌量が増え、午前2〜3時にピークに達します。そして、朝7時ごろをめざして急降下。朝から日中は少量しか存在しません。

 メラトニンの分泌は、体内時計に支配されています。体内時計は朝の明るい光によって調節されるので、夏は冬よりもメラトニンの出現が1〜2時間早くなります。

年代によるメラトニンの分泌量

 新生児は生後3カ月までごく少量のメラトニンしか生成しません。その後、増加しますが、乳児が昼と夜の区別がつかず、夜泣きをするのもメラトニンが少ないからではないかといわれています。

 その後、成長とともにメラトニンの量は増加し、脳の松果体が7歳位までによく発達するため、一生のなかでも6〜7歳ごろのメラトニンの分泌量が最大になります。

 思春期を迎えるまで、夜間のメラトニン量は同レベルですが、16歳ごろから急激に減り始めます。そのため、思春期は血中メラトニン濃度が低くなることと関係があると考えられています。メラトニンの分泌量は性腺機能を抑制されることと関係があるのではないかと推測されています。

 また、生理が始まる年齢が低下している原因として、夜型の生活がメラトニン分泌を抑制したためという説もあります。思春期の性腺刺激ホルモンの血中濃度は、睡眠中に上昇するため、睡眠時間と性ホルモン分泌に関係があるとされています。

 その後、メラトニン分泌量は、50歳ごろに半分に減少します。老人が深い眠りを得られにくくなるのは、メラトニンの分泌量が少ないことが原因といわれています。

 メラトニンは睡眠を誘発し、体内時計を調節する役割を果たしています。生体のリズムを整えることで、多種多様な効果があると考えられています。

---2001.11.20 (c) by Mica Okamoto ---


第2回:睡眠ー覚醒リズムを整える効果 | No.3: さまざまな効果

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