前回は、ダイエットをするのにサプリメントを利用すると成功しやすいという話しをしました。今回は、具体的なダイエット素材、「ガルシニア」に関してお話します。 　ガルシニア（別名タマリンド）とは、東南アジア原産の植物で、こぶしほどの大きさの果実の皮にHCA（ヒドロキシクエン酸）という成分が含まれていて、これがダイエットに有効といわれています。果実の皮はオレンジ色のため小さなカボチャのようですが、マンゴスチンの仲間の果物です。古くからインドやタイなどで香辛料としてカレーなどに利用されてきました。 　通常、食事により体内に入ってきた糖分は、エネルギーに変えられ、私たちが動いたり頭を使ったりするために利用されます。ところが、食べ過ぎると、この糖分は体内にある酵素の働きで脂肪に変えられ蓄積されます。そう、皆さんが大嫌いな体脂肪になるわけです。 　ガルシニアに含まれるHCAは、この余分な糖分を脂肪に変えてしまう酵素の働きを阻害する作用があります。このため、脂肪の蓄積を防ぎます。 　それでは、余った糖分はどうなってしまうのか？ということですが、これは、グリコーゲンに変えられ、肝臓や筋肉に貯められます。そして必要に応じてブドウ糖に分解され、エネルギー源となります。私たちは血糖値が急激に下がると極度な空腹感を感じますが、グリコーゲンが体内にたくさん蓄積されていると、血糖値の低下に合わせて、グリコーゲンが少しずつブドウ糖に分解され、血液中に流されます。このため、血糖値が急激に下がることもなく、極度な空腹感による、ドカ食いも避けられます。 　またHCAは、脂肪の分解を促し、体内に貯えられている脂肪がより多く利用されるようにする作用もあります。つまり、食べた物を脂肪にしづらくする作用と、すでに蓄積されている体脂肪を分解しやすくする作用のダブルの効果でダイエットに適した素材といえます。 　ガルシニアは、食事の30分前くらいに飲むと効果的といわれています。これは、ガルシニアが水に溶けにくいという性質をもつためです。食事をすることによって胃酸は薄まり水っぽくなります。したがって食後よりも食前の方が効果的というわけです。 　ガルシニアという名前は聞いたことがあっても、その正体をご存知の方は少ないのでは？この機会に、ぜひガルシニアとは何なのかを知って、有効に活用してみてください。 ---2000.2.12　(c) 2000 by Mari Wakasugi ---