I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。    
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[Pickup News]>No.057  
 


[No.057: 尿路結石を予防しよう]


 最近、尿路結石を患う人が増えています。その率は、この30年間で倍増し、男性にいたっては10人に1人の割合で起こるそうです。今回は尿路結石を防ぐ方法についてご紹介します。

■尿路結石とは?

 尿路結石は、尿路にできる石のように硬い塊で、痛み、出血、尿の流れの閉塞、感染を引き起こします。結石のできる場所によって、腎臓結石や膀胱結石と呼ばれます。

 結石は、小さ過ぎて目に見えないものから、直径1インチ(約2.5cm)以上のものまでサイズはいろいろ。小さいものは症状を起こしませんが、膀胱での結石は下腹部に痛みを、尿管や腎盂、または排泄通路の結石は、背中の痛み、もしくは腹部にひどい痛み(腎疝痛)を引き起こします。その痛みは断続的で、わき腹から大腿部に広がることも。他には、悪心、嘔吐、腹部膨張、悪寒、発熱と血尿などの症状あります。

 また、結石が尿の流れを妨げると、細菌が溜まったり、結石が尿路を長期間塞いで尿が腎臓内部に逆流し、感染を起こすこともあります。

 治療は、小さな結石は水をたくさん飲むことで尿を増やして、流し出します。大型の結石は、外科的に除去しなければなりませんが、直径2分の1インチ(約1.25cm)以下の結石は、体外衝撃波砕石術という超音波によって石を小さくして、その破片を尿で流し出す方法が一般化し、以前に比べ楽になりました。

■増えた原因と高い再発率

 尿路結石のできる人は増加傾向にあります。京都大学の95年の調査によると、生涯に一度結石を経験する男性の率は9%、女性ホルモンのせいで結石ができにくい女性でも3.8%になり、過去30年で倍増しました。5年以内に再発する率は4割にも上ります。

 その原因は、食生活の欧米化で、動物性タンパク質やコレステロールをとる量が増えたからだといわれています。結石のおよそ80%はカルシウムで、残りは尿酸、シスチン、ストルビットなどから成っています。結石は、尿中の塩分の過飽和や、結石形成を抑制する因子が欠けるために形成されます。その過程は動脈硬化や骨粗鬆症と似ているということから、尿路結石の大半は生活習慣病であるため、生活を改善すれば、再発の予防ができるといわれています。

■再発を予防するには

 再発予防として第一にあげられるのは、食生活。結石の大部分は腎臓内で尿中のカルシウムがシュウ酸と結合して起きるため、尿の濃度を薄めることと、尿中にカルシウムが出過ぎないようにすることなど、食生活によって尿の内容をコントロールすることが大切です。

 まず、大量の水分(1日当たりコップ8〜10杯)を飲むことで、尿中のカルシウム濃度を薄めましょう。

 食べてはいけないものはありませんが、1)タンパク質、2)脂肪と炭水化物、3)ビタミンとミネラルの3つに分類し、毎食、どれかに偏らないようにすることが大切です。

 さらに、尿中のカルシウムに関係する動物性タンパク質と砂糖、アルコールをとりすぎないことです。動物性タンパク質は、体内を酸性に傾かせようとするため、そのバランスを保とうと、骨のカルシウムが尿中に溶け出してしまいます。食品に含まれるカルシウムを減らしても、動物性タンパク質を多くとれば、骨のカルシウムが出てしまうため、結石ができたり、骨粗鬆症になる恐れもあります。ですから、カルシウム摂取は十分にしましょう。また、加工食品などに使われる添加物も、同様に骨のカルシウムを溶け出させてしまいます。

 また、尿中のシュウ酸は、カルシウム結石を作りやすくするため、ホウレンソウ、タケノコ、チョコレート、ココア、木の実、コショウ、紅茶のような、シュウ酸を多く含む食べ物は、カルシウムと一緒にとって、尿中に出る前に腸でシュウ酸カルシウムにして吸収されるような食べ方をしましょう。例えば、紅茶はミルクティに、ちりめんじゃこはほうれん草のおひたしとともに食べることなどです。

 食事をとる時間帯は、就寝の4時間前にし、尿が濃くならないように、就寝前には水を飲むこともおすすめです。

---2001.3.10 (c) 2001 by Mica Okamoto ---

 

Healthトップページ