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[No.038:アロエの薬効]


 アロエは昔からその薬効がよく知られていました。最近人気のアロエの果肉の入ったヨーグルト。あのプルプルした食感はナタデココとよく似ていておいしいですが、あれにも薬効はあるのでしょうか?

■アロエのルーツ

 アロエはゆり科アロエ属の多肉植物で、原産地は南アフリカ、マダガスカル、東南アフリカ。今から500〜600年前に日本へ渡来し、当時は「蘆薈(ろかい)」と呼ばれていました。現在アロエが自生している地域が、九州、瀬戸内海、伊豆、千葉と主に太平洋側に多く分布していることから、陸路よりも海路をつたって南から伝わっていったようです。

 アロエの種類は300〜500種といわれますが、化粧品、食品加工された製品となっているのは、キダチアロエ、アロエベラがほとんど。キダチアロエは小振りの葉で茎が高く伸び、アロエベラは一枚の葉が大きくて茎はなく地表近くに葉をつけます。

 アロエの主な成分である葉の羊肉のゼリー質(アロエゲル)に多糖体が含まれていますが、アロエベラの方が圧倒的に多く存在します。一方、キダチアロエは苦み成分であるアロインを多く含むので苦みは強く感じます。日本で自生しているのは圧倒的にキダチアロエが多いようです。

■アロエを外用すると

   やけどをしたら、葉の緑色の部分をはがして、患部にあてておくと早くよくなるといわれています。これは、アロエの葉に殺菌効果と鎮静、消炎作用があるからです。やけどの他にも、ケガや虫さされ、あせも、水虫、湿疹などにも効果があります。

 手の虫さされの後にアロエの葉の汁を塗るった実験では、普通の水を塗っただけの手と比べると、時間がたつにつれて温度が下がっていきました。これは、炎症が鎮まっていった証拠です。ですから、打ち身や捻挫した場合に湿布すれば、鎮静、消炎作用で痛みを鎮めてくれます。しかし、肩こりなどに湿布すると冷えて血行が悪くなるので逆効果です。

 日焼けのときに、アロエの表皮を剥ぎ、葉肉から出る液を直接肌に塗ると、ほてりが鎮まります。アロエ化粧品としてもよく使われているアロエは葉が大型のアロエベラで、使用されるのは、葉の中の透明な部分。これは99.5%が水分で保湿効果が高いのです。冬はアロエの葉に刻みを入れて湯船に浮かべアロエ風呂にすると、血行が良くなりとても効果的。ただし、アロエのエキスを肌に直接塗るとまれにかぶれる人がいるので、注意しましょう。

■アロエを食べると

 古代エジプトではアロエは便秘薬として用いられてきました。便秘のほかに健胃作用もあります。これらの薬効は、アロエの葉の緑の皮の部分に含まれるアロインという苦い成分の働きです。透明の部分は水分ばかりで薬効は期待できません。最近流行のアロエ入りヨーグルトやアロエの刺身などを食べても、便秘や健胃効果はあまりなさそうです。

 アロエの薬効のひとつに、お酒を飲んでも悪酔いしない効果があります。お酒を飲むとアルコールが分解され、体内にアセトアルデヒドができ、これができすぎるのが悪酔いの原因です。アロエにはアセトアルデヒドを増やさない効果があります。

 最近、アロエベラの天ぷらや葉を丸ごといれたジュースを出す店もあるそうです。体にはよさそうですが、食べ過ぎには要注意。でも、キダチアロエを鉢を家に常備しておくのは、いざというときに頼りになるかもしれません。

---2000.9.23 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

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