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[No.037:フケを改善するには]


 頭をかくとパラパラと落ちたり、濃い色の服の肩のあたりに目立つフケ。最近の研究で、フケの発生には、カビの一種である皮膚常在真菌が深く関わっていることがわかってきました。

■フケとは

 フケは、頭皮表面の角質が新陳代謝によって古くなってはがれ落ちたもので、身体から出る垢と同じもの。誰にでも生理的に発生します。なかでも、量が多く目立つ場合をフケ症といい、フケ症は、かゆみを伴い再発しやすく、放っておくと、爪でひっかいて頭皮を傷つけて炎症を起こしたり、抜け毛や脱毛の原因にもなります。

 フケには、パラパラ落ちる乾性のフケと頭皮についたベタベタした湿性のフケの2種類があります。乾性のフケは、洗髪し過ぎや洗浄力の強いシャンプーによる頭皮の乾燥が原因。一方、湿性のフケは、頭皮の皮脂の分泌が盛んな人に多く、そのほとんどは脂漏性皮膚炎の先行型または軽症型といわれています。フケ症で皮膚科を訪れる人の60%は脂漏性皮膚炎と診断されています。

■フケはなぜできる?

 ふつう皮膚の細胞が生まれてからはがれ落ちるまでに、1ヵ月くらいかかります。皮脂は毛孔を通じて表皮に送られ、頭皮や毛髪のうるおいを保つもので、常時分泌されるわけではなく、一定量分泌されれば休み、必要に応じて分泌されます。

 しかし、洗髪の方法や回数、食生活、ストレス、温度や湿度などの外界からの刺激、ホルモン異常やビタミン代謝(B2,B6)などが原因で、皮脂の分泌が増えると、癜風菌(でんぷうきん)といわれるフケ原因菌が頭皮にたまった皮脂を食べてどんどん増殖してしまいます。脂分を好むフケ原因菌にとって、皮脂の多くなった頭皮は住みやすく、増殖するのに絶好の環境。フケ原因菌が増えることで、頭皮を刺激し、皮膚のターンオーバーの周期が早くなってしまうのです。

 癜風菌は、ニキビの原因となるアクネ桿菌と同じように、正常な皮膚に存在する常在菌のひとつでカビ(真菌)の仲間。皮脂の多い頭や顔、胸、背中などに多く存在し、皮脂分泌の盛んな思春期から30歳代に多く見られます。皮脂分泌は男性ホルモンによって盛んになるため、フケ症は男性に多いのです。

 また、シャンプーやリンスの化学物質で知らない間にかぶれを起こし、急にフケが目立つようになる人も少なくありません。洗浄力の強いシャンプーを使ったり、よくすすがなかったせいでも皮脂の異常は起きます。最近の朝シャンプーの習慣で若い人たちにのなかにも、潜在的なフケ症は多いといわれています。

■フケを防ぐには

 フケ原因菌の増殖を防ぐには、フケ用シャンプーを使って頭皮の清潔を心がけることが大切です。適度な洗浄力で刺激の少ないシャンプー剤を選び、洗髪時には爪をたてたりブラシで頭皮を強くこすったりせず、指の腹でマッサージするように洗うのがポイント。洗髪した後、6〜24時間で頭皮の皮脂は洗髪前に戻るといわれているため、少なくとも1日おき、できれば低刺激性のシャンプーで毎日洗髪しましょう。

 癜風菌の増殖に効果のある硝酸ミコナゾールが配合されたシャンプーも発売されています。硝酸ミコナゾールは水虫の薬として、既に効果が実証されており、真菌類を抑える効果があります。また、欧米では硝酸ミコナゾールと同系のケトコナゾールを配合したシャンプーが以前からフケ用シャンプーとして販売され、広く効果をあげています。

 日常生活ではアルコールや脂肪の多いものを避け、規則正しい食事を心がけ、過労、ストレスがたまらないように十分な休養をとることが大切です。頭皮の健康を保つために、ビタミンB群の不足にも気をつけましょう。

---2000.9.23 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

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