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[No.015:職場のストレスマネージメント]


 新年度が始まり、新しい職場や仕事にかわられた方も多いのではないでしょうか。環境の変化はストレスにつながりやすいものです。

◆出社拒否になったA男さん(29歳)の場合

 A男さんは、まじめで内気な性格。苦手な仕事や会議になると、体調の不調を訴え、会社を休みがちに。本人は会社に行きたいと思っているのに行けない状態が続いています。ちょっとしたことで仕事に行き詰まると、どうしていいかわからず、責任を感じているうちに、発熱や腹痛など身体に出ていました。

 A男さんのように、苦手な場面を回避することで問題を上司や周囲に委ねてしまうことは、20代〜30代に多いようです。経験のない仕事を重く捉え過ぎて、身動きがとれなくなることが多いのでしょう。

 その後、A男さんは配置転換で異動し、自発的に仕事をできるようになりました。原因は、面倒見のよすぎる上司が、本人の自発的な決定や責任を中途半端に奪っていたことにあったようです。本人が能力があっても、周りがその機会を奪ってしまえば、いつまでたっても自信につながりませんし、自分で解決できる力が養われません。

 人間関係もありますが、自分でも解決の糸口を見つけるきっかけは作れます。何事も自分ひとりで抱え込まず、何人か周りの人に相談したり、愚痴るだけでも、状況を客観的に把握できたり、気分が軽くなったり、解決のヒントが見つかることもあります。つらい気持ちをためておくと、悪い方向ばかりへ考えがち。ときには、吐き出すことも大事です。

◆入社直後に辞めたくなったB子さん(22歳)の場合

 大卒のB子さんは負けず嫌いで、責任ある仕事もこなしたいキャリア志向。しかし、先輩が辞めるため「全部引継がないと…」という焦りと重圧で不眠になり、抑うつ状態で食欲もなく何事も手につかない状態になってしまいました。

 何度かのカウンセリングで、引継ぎの責任と周りからの期待が重荷だったことがわかり、資格をとるために会社を辞め、専門学校に通うことで、症状が回復しました。

 ひとりで先輩のすべての仕事を覚えようとしたことが重圧になったのでしょう。負けず嫌いで責任感のある人にはよく見られる症状ですが、1日に1回は仕事を忘れる時間をとるだけでもかなり違います。仕事が大変なときこそ、趣味に時間を割いたり、友人と話したりすることが、ストレスを軽減させます。くだらないことだと思っていても、やってみると結構楽しいことだってあります。それに気分転換したほうが、仕事の効率アップにもつながります。

◆サンドイッチ症候群のC夫さん(43歳)、D雄さん(45歳)の場合

 人事課長のC夫さんは、リストラをする立場になり、人選や説得でストレスがたまり眠れない日々が続き、とうとう吐血。十二指腸潰瘍で入院しました。

 工場の安全管理課長のD雄さんは、営業と生産部門の調整役の仕事ですが、両者の意見のズレで板ばさみ状態に陥り胃潰瘍に。

 中間管理職になると、人の生活全体に関わる範囲まで仕事になり、自分のなかで納得できなくても、立場上やらなくてはいけないことが増えてきます。まじめな人ほど、「仕事だから仕方がない」となかなか割りきれずに、ストレスになっていくようです。

 C夫さんは退院してから、なるべく時間どおりに食べられるよう食事を気にかけるように。また、週に1度は近くのプールで泳ぐことを決めました。D雄さんは、入院は免れたものの健康には敏感になり、会社の産業医のところへよく通うようになりました。そこで、自分の身体や薬、仕事のことなど、話す機会が増え、仕事オンリーの生活にメリハリがついたそうです。

…現代ではストレス無しの生活は考えられません。仕事をしていればなおさらのこと。今回紹介したものは、ほんの一例に過ぎませんが、年齢や環境によって、ストレスの種類もストレスによる症状の出方も人それぞれです。

 ストレス解消といいますが、口でいうほど簡単ではありません。日頃からストレス対処法を1つではなく、いくつか準備しておくことが必要かもしれません。ストレスマネージメントで、変化の多い時代を乗り切りましょう。

参考:毎日ライフ(00.4月号)            

---2000.4.22 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

 

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