I'm fine ! といつでも言える暮らしのために役立つ情報がいっぱいです。      
Home Health Supplement Child DietBeauty  
Healthトップ>[健康 コラム]  
[No.064: 癒しのみそ汁]

 先月、スペインに1週間程出張に行った。ドングリをたらふく食べさせて、太らせた黒豚の「イベリコハム」はとても美味しかったし、山羊のチーズも美味しくてワインが進んだ。ステーキはボリューム満点のうえに味がよかったし、イカフライやイワシのマリネもどれもこれも美味しいものばかり・・・でも、3日目くらいには、キツくなってきた。

 同行したメンバーに、「今、何食べたい?」と聞くと、寿司、鮭のおにぎり、緑茶、マグロの刺身、そばなど、お馴染みの日本食があがった。私があげたのはみそ汁。日本での食事は、比率的には日本食以外が多いけれど、和洋折衷だから続いても平気なんだ、完全洋食が続くのがこんなにキツイなんて、やはり自分は日本人なんだなぁとつくづく感じた。

「みそ健康づくり委員会」が、全国7都市の20〜40代の有職女性1050人に行った調査によると、みそ汁好きな世代は20代の71%がトップで、次いで、30代、40代と続いているが、20代が実際に飲んでいるのは週に5.5回と他の世代より少な目。日頃飲まないからおふくろの味として好感度が高いのかもしれない。

「みそ汁を飲みたい時は、どんな時?」の質問には、「和食を食べる時」が73%とトップだが、「身体を温めたい」41%、「ほっと一息したい」29%、「疲れを癒したい」19%、「二日酔いの時」13%と、みそ汁に癒し効果を求める意見が多かった。

 緑茶成分のテアニンの癒し効果は有名だが、みそ汁も含めた和食には、美味しさと健康効果、癒し効果も備わっている。懐石料理は目で楽しみ、舌でも楽しみ、また、郷土料理はその土地にあった食材の品質の良さに加えて、有効成分も注目されている。食べ物は身体をつくるものだが、同時に癒し効果も意識的に求めてしまう日本人が増えているのがわかると、本当に疲れている人が多いんだと感じる。

 スペイン人は、昼食は2時間かけ、夕食は10時過ぎ頃から深夜に及ぶが、食事時間全体を見ると、食べている時間よりしゃべっている時間のほうが多い。屈託なく、周囲もあまり気にせずに、陽気なおしゃべりの姿を目の当たりにすると、日本人のようなストレスはたまらないのでは、うつ病なんているんだろうか、と感じた。日本人は、そろそろ癒しを求めなければならないライフスタイルから、癒しが必要のないライフスタイルに移行する必要があるのでは、と感じた。

---2005.7.21 (c) Mica Okamoto ---

Healthトップページ