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[No.056: ピロリ菌を抑える「マヌカハニー」]

 先日、ニュージーランドに旅行した友人から「マヌカハニー」をおみやげにもらった。殺菌・抗菌作用があり、胃潰瘍の原因とされるピロリ菌の活性を抑えるという。最近、ハチミツに凝っていた私は大変興味をもった。

 「マヌカ」とは、ニュージーランドやオーストラリアに生える高さ5m程の低木で、樹皮は赤茶色、春に白から薄ピンクまたは赤の小さな花をつける。ただし、鑑賞用としてよく植えられているピンクや赤の八重咲きの花は突然変異種で、これらの花からは抗菌活性力のあるマヌカハニーは採取されない。ピロリ菌などを抑える活性度の高いものは、白い花のものなのだそうだ。アロマテラピーで使われる「Tee Tree」と同種のものらしい。

 なかでも、世界的に貴重な森林保護区域に指定されているニュージーランド北島部のコロマンデル半島に自生するマヌカ木の種子や油は、先住民族が薬として使っていた程、他のマヌカハニーにない強い抗菌効果があるという。ニュージーランドの原住民族マリオは、古来からマヌカの木の葉や樹皮を薬草として、またキャプテン・クックと船員達は壊血病予防にマヌカの葉を煎じて飲んだのだという。

 私がもらったマヌカハニーには、「ACTIVE UMF15+」と表示されていたが、このUMFの数値が高い程、抗菌作用が強いということらしい。このUMF数値は抗菌活性度を表し、ニュージーランド国立ワイカト大学生物化学研究所などによって、UMF8.2〜10-低活性、UMF10〜15-中活性、UMF15〜20-高活性、UMF20〜24-超高活性、UMF24以上-極超高活性とランク付けされている。ピロリ菌除去は、UMF20以上から始めて、検査数値の減少に伴いUMF数値の低いものを利用するのだという。

 マヌカハニーはピロリ菌だけでなくブドウ球菌・MRSAなどに効果があるとされ、欧米では医療機関でも利用されている。ニキビなどの皮膚疾患や口内疾患、歯周病、扁桃炎には、患部にそのまま塗るのが効果的とされる。アロマテラピーに用いられる「マヌカ・オイル」は、細菌性皮膚疾患や外傷、アトピー性皮膚炎などの消炎にも利用されているそうだ。

 ある研究によると、マヌカハニーは、家庭用消毒液の6.5倍もの抗菌力を持つにもかかわらず、それを食べても体内に必要な有用菌には影響を与えず、有害菌の繁殖を抑え、腸内細菌叢のバランスを崩さずに腸内環境を改善する効果があるという。人工の殺菌・抗菌剤だと体内に必要な細菌も殺してしまい、腸内細菌叢のバランスを崩したり、耐性菌を出現させたりするが、マヌカハニーは腸内細菌バランスを改善することで免疫力をアップさせ、結果的には体質改善ができ自然治癒力が高められるという。別名「ヒーリングハニー」と呼ばれるのも理解できる。

 実際に食べてみると、味も香りも、普通に売られているアカシアハチミツなどとは全く違う。初めてだと「これがハチミツ?」と疑いそう。ふたを開けると濃厚な香り、なめると強いハーブのようなちょっとツンとするような匂いが残る。味はあま〜い感じではなく、どんぐりやソバのハチミツのように独特な濃厚さと最後にメントールのようなスーッとした後味が残る。いかにも抗菌効果がありそうな味。パッケージには、食事の30分前にティースプーン1,2杯と書いてある。

 ハチミツに興味を抱いたのは、ある養蜂場を訪れたときに、通称ハチおじさんのハチミツ談義を聞いてから。リンゴやミカン、クローバー、どんぐりなどいろいろな花のハチミツの味を試食して、こんなにも味の種類があると驚いた。それぞれの花によって健康効果も違うらしい。海外にはまだ未知のハチミツがあるんだとわかると、ハチミツの奥の深さ、いや、蜂のすごさに驚いてしまう。プロポリスにしろ、ロイヤルゼリーにしろ、本当に蜂はスゴイ!

---2004.3.31 (c) Mica Okamoto ---

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