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[No.042: 情けない筋肉痛]

 秋はスポーツイベントが多い季節で、子どもと一緒に地域の体育祭やイベントに参加した。日頃の運動不足は承知の上だが、全速力で100mを走ったら翌日筋肉痛になってしまった。

 人間の身体には400種類以上もの筋肉があり、その筋肉は短いもので数mm、長いものでは10数cmにもなる「筋繊維」の束でできている。1本の筋繊維が1つの細胞でできており、その色・質によって、大きく「白筋」と「赤筋」の2種類に分けられる。

 「白筋」は、短距離走、ウエイトリフティング、格闘技など瞬発的な力を必要とする運動に適している。一方、「赤筋」は、マラソン、ジョギング、ウォーキング、遠泳など持久型の有酸素運動に適した筋肉である。

 赤筋線維と白筋線維数の割合は、生まれつきの素質や遺伝が大きく関係している。白筋を鍛えればその白筋線維を太くすることはできるが、持って生まれた基本的な白筋と赤筋の割合は変えることができない。

 この先天的な筋肉の配分はスポーツ選手を見るとよくわかる。短距離走で素晴らしい記録を更新したカール・ルイス選手は、白筋が圧倒的に優位な選手。赤筋の割合が少ないため、継続的な運動には向いていないためマラソンでは世界記録は期待できないだろう。

 白筋で使われるエネルギーは、筋肉に貯めておいた糖が使われるが、酸素をいっさい使わない。白筋は、約1分間は酸素無しで一気に力を出せるようになっていて、酸素を必要としないため無酸素運動と呼ばれている。

 筋肉痛は、筋肉が損傷を受けると、それを修復しようとして損傷部分が炎症を起こし、腫れたりするのが原因。また、運動によって筋肉が大量のエネルギーを燃やすことで燃えカスである老廃物(乳酸)が大量に作られ、それが筋肉にたまって痛みや炎症を引き起こすとも考えられている。

 筋肉を動かすと微量だが筋繊維が損傷を受ける。すると成長ホルモンが大量に分泌され、その筋繊維を食べ物から摂取したタンパク質とビタミンBによって修復したり補強したりといった再合成が行われ、その結果、より強い筋繊維ができあがるのだ。

 この筋肉の再合成のことを「超回復」と呼ぶ。「超回復」の後で筋トレを行えば、再び「超回復」し、さらに強い筋肉ができあがる。ボディビルダーは、超回復を繰り返し、筋肉線維を太く強くしているので、あのような身体つきになる。

 100m走で筋肉痛になった私は、「白筋が使われて筋肉線維が損傷した」ということなのだが、その程度で痛みが出るとは本当に情けない。

 筋肉痛にならないためには、軽く走ったりストレッチするなどのウォーミングアップが大切。そういえば走る前にはおしゃべりしていただけで、走る準備など全くしなかったことを後悔した。

 子どもはなにかと走り回るので毎日かなりの運動量がある。それに比べれば全速力で走ることなんて滅多にない自分の生活は運動量のなんと少ないことか。今の身体では急に50mや100mを全力で走ることが無茶といえる。

 これからは少しでも走る機会、いや小走りでもいいから身体を動かす機会を増やし、来年のスポーツイベントの参加後に筋肉痛にならない身体づくりをしたい・・・と思っているが、こう寒くなるとまたその志もお蔵入りしそうな今日この頃である。

---2002.11.5 (c) Mica Okamoto ---

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