どうも体調がよくないけれど、忙しくて病院にいく暇がないという人は多いだろう。病院にいって薬をもらってきても、診察時間が短かったり医師の診断結果に不満でネットサーフィンで自己チェックする人も少なくない。そんな人たちに受けているのが「コンビニ検診」だ。

　その仕組みはとても簡単。コンビニで胃がんや糖尿病などの検査の申し込むと10日ほどで検診キットが自宅に届く。同封された問診票に必要事項を記入し、キットを使って採取した血液や尿を返送すれば、10日〜２週間後に検査の結果が届き、希望の時間に医師や看護師から説明の電話が入るという仕組み。

　検診自体を手がけるのは名古屋市にある愛知診断技術振興財団。大腸がんの郵便検診を86年から行っており、昨年４月までに大腸がんだけで170万人が受診した実績を持つ。

　現在、コンビニ検診はローソン、サークルKの各店舗と、セブンイレブンが運営するネットショップ「セブンドリーム・ドットコム」から申込みができる。

　「セブンドリームドットコム」のコンビニ検診は20種類。値段は１キット3000円から。人気なのは「生活習慣病セット」5,600円で肝臓・腎臓・脂質・膵臓・痛風・貧血・糖尿病の７項目を調べられる。人間ドックは丸１日、数万円かかるのを考えればとっても楽だ。

　例えば、携帯電話による心電図・血圧の検査は7400円。宅配される心電計、血圧計で測定した結果を携帯電話で送るというもの。名古屋大学医学部付属病院の専門医が不整脈の有無、狭心症、心筋梗塞、心筋症、先天性心臓病などの疑いを診断してくれる。ネットと携帯電話を駆使して診断できるのはまさしくIT技術のおかげ。

　また、「コンビニ検診」申し込みの女性全員に電話で乳がん自己検診を無料で実施している。乳がんは早期発見で90％が治るというからぜひやってみる価値はあると思う。

　私の知人も肝機能検査と「B型C型肝炎感染の有無」が調べられ「肝臓特別セット（8500円）」にトライした。結果は正常。40代になって身体がダルく、若い頃のように１日寝ただけでは疲れがとれないので「ひょっとして肝臓がよくないのでは」と心配していたが、特に問題なかったことがわかり気分も晴れたのか、仕事にやる気を起こしている。

　最近は、年間30万人が利用し、20代、30代の若い世代にも広がっているコンビニ検診。一人暮らしやダイエット、暴飲暴食、不規則な暮らしで体調に不安を感じている人が自己チェックするには最適だ。

　ただし、通常の人間ドック同様、朝食を抜いた午前中に検診しないと正確な数値は出ないので注意が必要だ。ストレスがたまりやすく健康不安が広がる現代では自分を守るのは日頃の自己管理が大切。コンビニ検診はそんな時代にぴったりなサービスだ。

[参考サイト]
▼セブンドリームドットコム「コンビニ検診」

---2002.10.25　(c) Mica Okamoto ---