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[No.020 身体の力を引き出すトレガー・アプローチ]

 ボディワークをやっている友人に知り合った。首が凝って痛いので、ワークを受けてみることになり、彼女の自宅を訪れた。こちらの症状を話し、いろいろなコースの説明をされ、その日はトレガー・アプローチをすることになった。彼女はアロマテラピーやタイ式マッサージなど、いろいろできる人だ。

 テーブルのようなベッドに横になると、体を揺らし始めた。各部位を一定のリズムで揺らしながら、緊張した部分を解きほぐしていく。ときどき「通ったよ」とか「とれたよ」なんて言葉をかけられるのだが、何がどうなったという細かいことは抜きにして、体のエネルギーというか気のようなものが滞っていたのが、一気に流れたような感じになる。その揺れは本当に気持ちよくて、いつのまにか眠ってしまっていた。

「トレガー・アプローチ」は、ミルトン・トレガー博士が開発したリラクゼーション・プログラムの一種で、アメリカを中心に広められ、今ではドイツ、フランスなどヨーロッパの医療機関でリハビリやスポーツコンディショニングなどに活用されている。

 人間の体は無意識に自己防衛のため緊張してしまい、バランスが失われることがある。そのため、知らない間に肩が凝ったり、足や手が痛くなったりするのだ。つまり体調が崩れるのは、自分でそうしたということなのだ。

 体を揺さぶられていると、確かに気持ちいいし、心身が解放される。その解放感を体で覚えていくと、再度起こらないようにできるのだそうだ。歩き方も座り方もその人それぞれのクセがあり、変なクセせいで体調が崩れることも多い。そのクセは自分で作ったものだから、意識してやめるように心がければ体への負担が軽くなる。

 一通り終わると、横になった状態で「頭の上からゆっくりと胸、腰、足先へエネルギーを流してみてください。そしてその感じを体で覚えてください」といわれた。確かに体のつまった感じや重い部分はなくなったので、いわれたように何か(?)を流したつもりだが、できたかどうかはわからない。

 先日3度目のトレガーを受けた。最初に「ゆっくり歩いてみて」といわれ、歩いてみると「重心をうまくのせられるようになったね」。私は右足ばかりに重心がかかるようで、初回の帰り際、歩き方のクセを直す方法を教えてもらったのだが、そんなことはすっかり忘れていた。体は覚えていたらしく、変なクセは徐々になくなっているらしい。それに、なんと身長が3cmも伸びた!始める前に私は彼女を見上げて話していたのに、終わったら見下ろしてしゃべっていたのだ。なんだかスゴイ!

 意識的に体にとっていい状態を心がけていれば、人間の体はそれを実行する。つまり自然治癒力につながる。そんなことを考えてしまう。無意識の意識というと難しいけれど、自分の内面と向き合うことってけっこう大事なことなんだなと思った。

---2000.4.10 (c) 2000 by Mica Okamoto ---

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