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気になる健康情報【炭の健康パワー】



3.備長炭について

 炭の中でもっとも有名なのが「備長炭」です。その名前の由来は、江戸時代の紀州田辺藩の炭問屋、備中屋長右衛門説と備後屋長右衛門説など諸説があります。その硬質で高品質の炭は、無類の火持ちのよさから暖房や料理のための燃料として重宝され、江戸のうなぎ屋などで大評判でした。

 備長炭の優良な原木は、カシ類のなかでも最も堅いウバメガシです。材質がち密なので、焼き上がりの硬度は15〜20度ととても堅く、のこぎりでも切れません。また、ウバメガシを使った備長炭は水にすぐ沈みます。鉛の硬度は1度、鋼鉄(はがね)の20度と比べると、いかに硬いかがわかります。

 また、備長炭は炭素成分がひじょうに多く、不純物がきわめて少ないため、燃焼時間が一般の木炭と比べて2〜3倍以上長く、燃やし始めのガスの発生も少ないのです。また、素灰をかけて消火するため仕上がりが白く、いわゆる普通の炭を色が黒いので「黒炭」と呼ぶのに対して、備長炭は「白炭」とも呼ばれます。

 備長炭の火はガスや電気などのような熱源では得られない独特の火力で、水分が少ないため、タンパク質の分解を防ぎ、遠赤外線効果によって、うまみのもとであるグルタミン酸やアミノ酸を作り出し、焼き物が香ばしく焼けます。燃焼温度も500度くらいに安定していて、団扇であおぐと、1000度くらいまで上昇させることができます。パチパチはねたり、灰が飛んだりしないのも特徴です。そのため、 鰻や焼き鳥のような焼き物の料理に欠かせない燃料として、珍重されてきました。

 燃料としての備長炭の魅力だけでなく、最近では、浄化効果、土壌改良効果、消臭効果、遠赤外線による健康効果(入浴用)など、さまざまな利用法も脚光を浴びています。

 備長炭同士をぶつけるとキーンといい音がしますが、これは、2〜3マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)の孔が無数にあいて反響するため。湿度調整や水・空気をきれいにする秘密もこの孔にあります。

【備長炭の特徴】

  1. 炭の切り口(断面)に、黒いダイヤのような光沢がある。
  2. 手で触れたとき、黒い粉がつきにくい。
  3. たたくと金属音がする。
  4. 生産地がはっきり表示されている。

備長炭の産地としては、紀州備長炭(和歌山産)、土佐備長炭(高知産)、日向備長炭(宮崎産)、中国備長炭(中国産)、南洋備長炭(東南アジア産)などがあります。


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