[No.22: 保湿成分がメラニンを作らせない]
シミができた場合に効果のある美白成分の1つについてNo.21でお話しましたが、今回は最近注目されるもう1つの美白成分を紹介します。
美白化粧品のなかには、保湿成分を強調しているものがあります。実は、この保湿成分が新美白成分であることが多いのです。というのは、美白用の医薬部外品として認められるまでに、さまざまな検査や手続きで時間がかかるため、美白効果があるものを企業側が保湿成分として配合しているからです。
この保湿成分の共通点は、紫外線を浴びたときに表皮細胞から「メラニン色素を作れ」という情報を送る物質をブロックして、メラニンを作り出さないような働きをするものです。
これにあたる保湿成分には、カミツレエキス、油溶性甘草(グラブリジン)、火棘(かきょく)エキス、クジンエキス、ルムプヤンなどがあります。カミツレエキスは最近「カモミラET」という名前で厚生省に医薬部外品成分として認められました。たくさんの美白効果のある保湿成分があるなかで、油溶性甘草は、コウジ酸よりも美白効果が高いという医師もいるほど。コウジ酸とは、メラニン色素を作り出す酵素であるチロシナーゼの働きを阻害する美白成分でもっとも多く使われている成分です。
各社独自の研究で新たな美白成分を見いだしていますが、製品としてはいくつかの美白成分を混ぜてより効果を高めています。どのブレンドが自分の肌に合うか、チェックしてみる価値はあるかもしれません。
サンスクリーンやベータカロチン、ビタミンCとあわせて、美白化粧品をフルに使って夏を上手に乗り切りましょう。
---2000.6.10 (c) Mica Okamoto ---
|