[No.16: ビタミンCがコラーゲンを生む]
シワに効果があるのは前回紹介したビタミンAだけではありません。美白に効果があるといわれるビタミンCもシワに効くといわれます。その理由は、レチノールと同じ、コラーゲンの産生を促進する働きがあるからです。
2年ほど前に『フォースC』という商品で話題になったヘレナ・ルビンスタインでの、成人の皮膚小片を使った試験管テストによると、ピュアビタミンCを1回添加することで3型コラーゲンの合成が約4倍に。1日1回3日間連続の添加ではなんと13倍以上になったとか。
この3型コラーゲンは真皮を構成するコラーゲンの一種で、これを増やすと確実にシワが減ります。それを裏付けるようなアメリカでの研究では、ビタミンC10%入りのクリームを使用した人の90%以上にシワの改善が見られました。
しかし、ビタミンCのコラーゲンを生む力が強いといっても、ただビタミンCが入っている化粧品を使えばいいというわけでもなさそう。なぜなら、ビタミンCはビタミンAよりもはるかに不安定で壊れやすいので、ビタミンCを安定させて肌に運べるような技術を駆使した商品でないと、なんの役にも立たないのです。
ビタミンA(レチノール類)は、皮膚の細胞のDNAに作用してコラーゲンを作るため、シワへの効果は大。また、ビタミンCはコラーゲンを作るときに必要なアミノ酸を送る役目をするので、AとCを組み合わせて使うと、効果も期待できそうです。
しかし、ビタミンCにしても、ビタミンA類のレチノールにしても、安定して肌に働きかけるものでないと効果はないわけで、一般消費者には簡単に見分られるのでしょうか。企業のPR内容の真偽を確かめるのは、難しいもの。最近やたら目につくビタミンC入り化粧品の効果は、結局、使ってみないとわからないということなのでしょう。
---2000.4.29 (c) Mica Okamoto ---
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